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ライフジャケットの正しい選び方|船釣りに必須の「桜マーク・タイプA」とは?

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ライフジャケットの正しい選び方|船釣りに必須の「桜マーク・タイプA」とは?

船釣りで着用が義務づけられているライフジャケットには、国の安全基準(桜マーク)を満たしたタイプと、そうでないタイプが存在します。種類を間違えると、たとえ着用していても法令違反になるケースがあるため、選び方の基準を正しく把握しておくことが重要です。

この記事では、桜マークの意味やタイプ別の特徴、固定式・膨張式の違いなどを順に解説します。あわせて、シーン別の選び方やお手入れ方法も紹介します。

目次

船釣り用ライフジャケットの基本「桜マーク・タイプA」とは

船釣りでライフジャケットを選ぶ際、必ず目にするのが「桜マーク」と「タイプA」です。これらは船釣りに必要な基準を示す重要なキーワードであり、自分で用意する場合だけでなく、レンタルする際にも知っておく必要があります。

ここでは、まず「桜マーク」の意味を説明したうえで、船釣りに求められる「タイプA」という区分の詳細を順に解説します。

桜マークとは

桜マークは、国土交通省の型式承認を受けた製品にのみ付与される証明です。ライフジャケットが国の安全基準を満たしていることを示す証といえます。

遊漁船(釣り船)に乗船する際は、法律により桜マーク付きライフジャケットの着用が義務付けられている点に注意が必要です。海外の規格品や似たデザインの製品でも、桜マークがなければ法令の基準を満たしません。購入時は、パッケージや本体のラベルでマークの有無を必ず確認してください。

タイプAとは

桜マークは安全基準を満たしていることを示す認証ですが、その中にもいくつかの種類が存在します。船釣りで求められるのは、そのうち「タイプA」と呼ばれる区分です。

タイプAは、大人用で7.5kg以上の浮力を備えた規格です。航行区域に制限がないため、沖合など救助に時間がかかる環境でも使用できます。2018年の法令改正により、原則すべての小型船舶乗船者に着用が義務付けられました。当然、遊漁船への乗船もこの対象です。

現在も釣具店やネット通販では、さまざまな種類のライフジャケットが販売されています。桜マーク付きであっても、タイプA以外の製品が一定数混在しているのが実情です。購入する際は、製品のラベルや仕様欄に「タイプA」と記載されているかをしっかりチェックしましょう。

国土交通省では関係法令を改正し、平成30年2月からすべての小型船舶の乗船者にライフジャケットの着用を義務化しました。

引用:国土交通省「ライフジャケットの着用義務拡大」

ライフジャケットの種類:固定式と膨張式の違い

ライフジャケットには、大きく分けて「固定式」と「膨張式」の2タイプが存在します。見た目や仕組みが異なるため、どちらを選ぶかで着心地や使い勝手に差が出るのが特徴です。

ここでは、それぞれの構造と特徴の違いを解説します。

固定式ライフジャケットの特徴

固定式は、発泡スチロールに似た素材の浮力体がジャケット内部に縫い込まれており、着用した瞬間から浮力が働くタイプです。ボタンやガスによる展開操作が不要なため、万が一の落水時でも速やかに体を浮かせてくれます。

ただし、内部に浮力体が入っている分、パーカーを1枚多く着込んだような厚みが出る点がデメリットです。釣りの動作(竿を振る、仕掛けを投入する、タモを使うなど)において、膨張式と比べると動きにくさを感じることがあります。

膨張式ライフジャケットの特徴

膨張式は、空気で膨らませる袋(エアバッグ)を本体内部に折りたたんで収納したタイプです。落水時にガスボンベを使って空気を注入し、浮力を生み出します。普段はウエストポーチほどコンパクトに収まるため、体への圧迫感が少なく、釣りの動作を妨げにくい点が魅力です。

膨張のトリガーには2種類あります。水に触れると自動的に作動する「自動膨張式」と、手でレバーを引いて作動させる「手動膨張式」です。自動膨張式は意識を失った状態でも浮力が発生する反面、水しぶきや大雨で誤作動するリスクがあります(雨天時の使い方やお手入れ方法は後述します)。一方の手動膨張式は誤作動のリスクを避けられますが、自らレバーを引いて膨らませる必要があります。

初めて選ぶ際は、扱いやすさを重視するなら固定式、コンパクトさを重視するなら膨張式を目安にするとよいでしょう。膨張式を選ぶ場合の形状の違いについては、次の章で詳しく説明します。

膨張式の形状:腰巻きと肩掛け(首掛け)の違い

膨張式ライフジャケットを選ぶ際、もう一つ迷いやすいのが「形状の違い」です。大きく分けると、腰に巻いて使う腰巻きタイプと、肩や首にかけて使う肩掛けタイプの2種類です。

どちらも桜マーク取得品であれば安全基準は同じですが、動きやすさや着用感はタイプごとに異なります。釣りのスタイルや体型に合わせて選ぶことで、長時間の乗船でも快適に過ごせるのが利点です。ここでは、それぞれの特徴を順に解説します。

腰巻きタイプの特徴

腰巻きタイプは、ベルトのように腰に巻きつけて装着する形状です。胸元から肩にかけての空間がすっきりするため、竿を振る動作を妨げにくく、キャスティングを多用する釣りスタイルと相性が良いという特徴があります。

着用したままでの移動も楽で、長時間の乗船でも窮屈さを感じにくいのが利点です。コンパクトな見た目ですが、国の安全基準を満たす十分な浮力を備えています。

肩掛け(首掛け)タイプの特徴

肩掛け(首掛け)タイプは、ベストのように肩から着用するため、体にしっかりフィットして安定感があります。初めて船釣りをする方でも、着方に迷いにくく扱いやすい点が魅力です。

腰巻きタイプと比べると体積はやや大きくなりますが、着用したまま竿を操作しても動作を妨げにくい構造になっています。小柄な方や腰まわりにベルトが当たるのが気になる方には、こちらのタイプが合うケースが多いです。

なお、子ども用のライフジャケットを選ぶ際は、膨張式(肩掛け・腰巻き問わず)ではなく、落水してすぐに浮力が働く「固定式(浮力体式)」を推奨します。

船釣り用ライフジャケット選び方のポイント

ライフジャケットを選ぶ際、「どのサイズが自分に合うのか」「乗る船によって選び方が変わるのか」と迷う方は少なくありません。

ここでは、そうした疑問にお答えするため、2つのポイントを整理します。1つ目はご自身の体格に合ったサイズの確認方法、2つ目は乗船する海域によって求められる基準の違いです。

サイズの確認方法

選ぶ際にまず確認したいのが、ご自身のサイズです。多くの製品はウエストサイズで表記されていますが、胸囲や体重を基準にする製品もあるため、購入前に必ず表記方法を確かめてください。

ライフジャケットの着用感と安全性は、体格に合っているかどうかに直結します。そのため、メジャーで実際に測り、製品のサイズ表としっかり照らし合わせることが重要です。

注意が必要なのは、製品ごとに「調整できる幅」が決まっている点です。たとえば「ウエスト75〜95cm対応」と記載された製品は、その範囲外の方には正しくフィットしません。見た目や感覚だけで判断せず、必ず実測値が適用範囲に収まっているかを確認してから購入しましょう。

航行区域による違い

船が航行できる区域は法律でいくつかに分けられており、区域によって求められるライフジャケットのタイプが変わります。

区分航行区域の目安必要なタイプ
遊漁船海岸から12海里を超える区域(沖合)タイプA(乗船者全員)
沿岸に限定した小型船舶平水区域・限定沿海区域など船の構造や年齢により、タイプA以外も認められる場合がある

ライフジャケットの正しいお手入れ・保管方法

桜マークが付いていれば安心、というわけではありません。長期間使用した製品は、生地の劣化や膨張装置の不具合により、いざというときに機能しないおそれがあります。

ここからは、固定式と膨張式それぞれのお手入れ手順を解説します。構造が異なれば点検や保管の方法も変わるため、ご自身のタイプに合わせて確認してください。

固定式のお手入れ

固定式ライフジャケットのお手入れは、まずカバー(外衣)から浮力体(中の発泡素材)を取り外すことから始めます。中の浮力体自体は洗浄NG(水洗い不可)ですので注意してください。お手入れはカバーのみを手洗いします。ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、やさしく押し洗いする程度で十分に汚れは落ちます。カバーが完全に乾いたら、浮力体を元に戻しましょう。

洗い終えたら、風通しの良い日陰でしっかり乾かしてから元に戻すことが重要です。内部に湿気が残ったまま収納すると、カビや素材の劣化につながります。直射日光に当てると早く乾きそうに見えますが、紫外線によって素材が傷むため避けてください。

保管場所にも注意が必要です。夏場の車内は短時間で高温になり、浮力素材の劣化を早める原因となります。釣りの後にトランクへ放置することは避け、自宅の涼しく風通しの良い場所に保管することをおすすめします。また、重いものを上に重ねると浮力体が変形するおそれがあるため、棚に立てかけるなど形が崩れない状態で収納してください。

膨張式のお手入れ

膨張式は、水を感知したり引き紐を引いたりすることでガスが充填され、瞬時に膨らむ構造です。そのぶん、固定式よりも点検すべき箇所が多くなります。

最初に確認したいのが、ガスを充填するカートリッジ(ガスボンベ)です。残量があるか、使用期限が切れていないかを定期的に確認しましょう。期限の記載場所は、カートリッジ本体または説明書です。一度でも作動した場合は、メーカーの手順に従ってガス抜きと再充填を行う必要があります。

次に、エア漏れの確認です。手動用の作動策(引き紐)を引っ張るのではなく、「補助送気管(吹き込み口)」から息を吹き込んで浮力体を膨らませ、しばらく時間をおいて空気が抜けていないか確認します。明らかに萎んでいる場合、生地の劣化や縫い目のほつれが原因である可能性が高いです。自己判断で使い続けず、メーカーや販売店へ相談してください。

雨の日の使用を心配される方もいますが、正しく装着していれば誤作動が起こることは少ないとされています。雨天時に着用する際は、必ずレインウェア(雨具)の一番外側に着用してください。レインウェアの内側に着用すると、万が一落水した際、衣服の内側で気室が急激に膨らんでしまい、体を強く圧迫して呼吸が困難になったり、頭を海面に出しにくくなったりして非常に危険です。

近年の自動膨張式ライフジャケットは、通常の雨や波しぶきがかかった程度では誤作動しにくい設計になっていますが、水没に近い状態では当然作動するため、川沿いや波しぶきが多い状況では注意しましょう。

保管場所にも気を配ることが大切です。湿気の多い場所や寒暖差の激しい場所に置くと、センサーや生地の劣化が進みやすくなります。使用後は十分に乾燥させてから、風通しの良い室内に保管してください。

買い替えはいつ?ライフジャケットの交換タイミング

丁寧にお手入れを続けていても、ライフジャケットには必ず寿命が存在します。「いつ買い替えればよいのか」は、多くの方が迷うポイントです。

正しくケアをしていても、素材や部品は少しずつ経年劣化していくものです。ここでは、固定式と膨張式それぞれの交換目安と、外観から読み取れる劣化のサインを順に確認します。

固定式の交換目安

固定式ライフジャケット(発泡素材などの浮力体を内蔵したタイプ)には、法律で定められた使用期限はありません。そのため、取扱説明書や本体に記載されたメーカーの目安に従うのが基本です。

使用頻度が高ければ、目安よりも早く劣化が進む場合があります。浮力体は、重い物を乗せ続けた際の圧迫変形(型崩れ)とは別に、経年劣化が見た目に出にくいという特徴があります。そのため、「まだ使えそう」と自己判断するのは危険です。

内部の素材がへたるなど、見えない劣化が進んでいる可能性もあります。詳しい見分け方は後述しますが、購入時期が不明な場合や気になる点があるときは、年数にかかわらず交換を検討することが重要です。

膨張式の交換目安

膨張式は、ボンベ内部のガスを使って浮袋を膨らませる仕組みです。そのため、固定式とは別にカートリッジ(ガスボンベ)の使用期限を確認する必要があります。

期限は、カートリッジ本体や付属のラベルに印字されているのが一般的です。表示場所はメーカーによって異なりますが、多くはボンベの側面か、ジャケット内側のポケットにある取扱説明書に記載されています。乗船前に一度確認する習慣をつけておくと安心です。

使用期限が近い場合や既に過ぎている場合は、未使用であっても交換が必要です。ガスが自然に抜けていたり、点火装置の感度が低下していたりして、いざというときに正常に膨らまないおそれがあります。カートリッジはメーカーや専門店で交換できるため、ジャケット本体が使える状態であれば、部品交換のみで継続して使用できます。

劣化のサイン

交換時期を判断するためには、日頃から外観を確認しておくことも大切です。

生地の色あせや表面のひび割れ、縫い目のほつれは、素材の劣化が進んでいるサインです。内側の浮力体が見えるほど破れている場合は、すぐに使用を中止してください。

固定式の場合は、両手で押してみて「以前より柔らかい」「反発が弱い」と感じたら、浮力が低下している可能性があります。見た目に異常がなくても、手触りの変化には注意が必要です。どちらのタイプであっても、気になるサインが一つでも見つかれば、メーカーや販売店へ相談することをおすすめします。

買うべきか借りるべきか

ここまで、桜マークの意味や選び方、日常のお手入れ、交換タイミングについて解説してきました。これらをすべてご自身で準備しなくても、レンタルという選択肢もあります。

当船も、ライフジャケットのレンタルを用意している遊漁船の一つです。ただし、レンタルの有無や内容は遊漁船によって異なるため、利用する際は事前に問い合わせすることをおすすめします。ここでは、レンタルの利用方法と、持参する場合の注意点を順に説明します。

レンタルの利用方法

当船のレンタルは、無料でご利用いただけます。利用方法はとてもシンプルです。乗船予約の際に「レンタル希望」と一言お伝えいただくだけで構いません。当日の乗船時にお渡しします。サイズの確認など、事前に相談したい点があればお気軽にお問い合わせください。

持参する場合の注意点

ご自身で持参する場合は、「体格に合ったサイズか」「桜マーク付きのタイプAか」の2点を必ず確認してください。詳細は前述の「船釣り用ライフジャケット選び方のポイント」にまとめています。ご自身のライフジャケットが基準を満たしているか判断に迷う場合は、事前に当船までお問い合わせください。

安心して船釣りを楽しむために

ライフジャケットに関する知識は、桜マークの確認から日々のお手入れまで、意外と細かい点が多くあります。そのため、「購入するか、レンタルで済ませるか」と迷う方も少なくありません。たまにしか乗船しない場合は、レンタルを利用するのが手軽です。今後何度も船釣りに出かける予定がある方は、購入を検討するとよいでしょう。

最も大切なのは、正しい規格の製品を選び、正しく装着して海へ出ることです。適切なライフジャケットを身に着ければ、万一の際の安心感を得られるだけでなく、釣りそのものに集中できます。装備をしっかり整えることで、波の音や魚の感触など、その日ならではの海の表情を心置きなく楽しめるでしょう。

ライフジャケットの正しい選び方|船釣りに必須の「桜マーク・タイプA」とは?

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